現代ではメールの利用が主流となり、FAXの使用頻度が低下しています。それでも、FAXが必要な場面がある企業も存在します。
ビジネスシーンにおいて、適切なFAXの送り方や返信のマナーを把握することは、職場での円滑なコミュニケーションにつながります。
ビジネスマナーを守ることで、仕事上のトラブルを防ぎ、快適に業務を進めることが可能です。
「取引先様各位」の敬称、省略すべきか?
宛名が「お取引先様各位」と記載されている場合、不要な部分は慎重に消去し、自社名を明記して返信することが望ましいです。
「お」と「様」を除去すると、文書が乱雑に見える可能性があり、受け取り手にとってはどの企業からの返信か判断しづらくなることがあります。
また、「各位」は一般的に多数の受け手に対して使用され、「皆様」と同等の敬意を表す言葉です。そのため、この言葉を使う場合は敬意を示していることに注意が必要です。
「様」を削除する場合は、「各位」も同様に削除するべきです。これは、自社を「各位」と呼ぶことが上からの言葉遣いと受け取られ、相手に不快感を与える可能性があるからです。
しかし、「お」、「様」、「各位」を全て削除すると、文書が混乱しやすくなります。誤解を避け、明確性を保つためには、返信時には自社名をはっきりと記載することが重要です。
FAX返信の際の適切なマナー
取引先からのFAXに返信する際、元の用紙を活用する場合、正確に宛名の敬称を扱うことが重要です。
返信必要なFAXには、通常、送信者が宛名の後に「行」「宛」を加えています。これらの言葉は、横線や斜め線で消してから、「御中」や「様」を加えて返信するのが適切です。
また、受け取った用紙に返信内容をそのまま記載するのではなく、新たに文書を作成することが礼儀とされています。特に記入欄が設けられていない場合は、新しい用紙に文書を作成するべきです。
「ご担当者様」という表現がある場合も、これを消去し、自分のフルネームを記入するのが一般的なビジネスマナーです。これにより、相手が後で問い合わせる際に直接名前で呼びやすくなります。
もし返信者が複数いる状況であっても、返信する本人の名前を記入することが推奨されます。これにより、コミュニケーションがスムーズに行えるようになります。
まとめ
取引先からのFAX返信時、宛名の「お取引先様各位」から不要な「お」「様」を適切に削除し、自社名を明記することが重要です。
「各位」を用いる際は、多数に向けた敬意を示していますが、誤解を避けるためにも「様」を削除するなら「各位」も削除すべきです。
返信用紙には自分のフルネームを記載し、元の用紙を再利用せず新しい文書を作成することが礼儀とされています。
これにより、明確で礼儀正しいコミュニケーションを実現できます。